大都市社会の終わりの始まり
- 2020/04/22
- 07:56
集まって生きる社会にいる。
とりわけ、密集、密接、密閉が生じやすい状態。
これにノーを突きつけたのがコロナ。
人は密集を好むもの。
密接な関係から学ぶもの。
密集、密接の結果として、密閉状態が生じる。
大きな都会はこの三密の装置である。
日本の場合、明治になって長崎から東京に電信をひいた。
全国各地に鉄道を走らせた。
高速道路を整備し飛行場を各地につくった。
新幹線が整備された。
管理機能中心の企業組織が開発された。
東京に摩天楼が林立した。
大都市と地方の区分ができた。
大都市社会の誕生である。
日本ではおおよそ150年の時間をかけて形成された。
企業も政府も、そして文化芸術、マスコミまで大都会の一員になった。
世界でもまれな3000万人も住む東京圏が生まれた。
東京圏の場合、2時間通勤の密集鉄道がある。
新幹線通勤も行われている。
結節性のある繁華街が生まれた。
怖いのは災害。
「いつものこと」がなくなること。
大変な被害が出る。
帰宅困難者対策が課題となった。
分散をいつも識者が提起してきた。
遷都が議論されてきた。
これまでの議論は大都市社会を移すどころか、拡げることがされてきた。
コロナは全国に広がっている。
だが、よく見ると大都市社会で増殖し、地方に広がっている。
経済と同じ動きである。
緊急事態宣言が全国を対象に出されたのは大都市社会から地方への移動を嫌ったためだ。
ゴールデンウイーク。
いつものように国内リゾート地への移動や帰省。
放置できないと認識されたはずである。
テレワーク等の遠隔での社会的活動が盛んに行われている。
通信技術が公衆衛生を守る。
だが、これは一時的なない。
いつか集まりやすい場所で決定を行う。
そんな動きが待っている。
解決不能を突きつけているコロナ。
暫らくすれば特効薬ができる。
それまでの我慢。
そんな発想をとるか、次の世代のために大都市社会を改造するのか。
通信技術は公衆衛生を守るためのものではない。
人間による密集、密接、密閉のあり方を変え、人間中心の社会への転生をもたらすはずである。
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